ここにきて、今まで曖昧なまま放置してきたことが、一気に裏目に出たな。
まぁ、元々破綻してたけど、だんだんと意味不明な領域になってきてる。
今回、ブラジラ(元ブレドラン)の口から真相が(長々と)語られたワケだが、正直「なんだかな〜」と。
あくまでもブラジラ視点での「わずかばかりの犠牲」というのがどういうものか判らないが、処罰されるに値するものかどうか、マスターヘッドの説明を聞きたいところだ(が、話すつもりもなさそうだし、ゴセイジャーも訊くつもりもなさそうだ)。
彼視点での説明に説得力もなければ、「裏切り者」呼ばわりするゴセイジャーの側にも説得力がないのは、これまできちんと描写をしてこなかったせいだろう。
護星界とはどういうところなのか?
護星天使とはどういうものか?
見習いとはどういう立場なのか?
地球を守るとはどういうことなのか?
ヘッダーとはなんなのか?
そして「見習いども」とか言ってしまうブラジラも、なぁ…
ウォースターでも散々こき使われ、かつて自らが封印した幽魔獣には騙し討ちにあい、見下している見習いに倒される始末。運よく拾われてサイボーグとして再生してもらったからいいものの、そのまま退場なんてことも考えられてしまうワケで。
いや、前回も書いたけど、そういう悪運の強さが護星天使たる所以とも言えるか。
だいたい制裁ボムが怖くて従ったフリとかっていうなら、どうやってサイボーグの身体からブラジラに戻ったんだよ!?と突っ込みたくなる。さもカモミラージュで変身しましたってふうになってたけど、違うだろ?
説明をすればっするほど、嘘の上塗りみたいなカンジで矛盾、破綻だらけになってしまう。
勿論、これまでの戦隊シリーズだってそういう矛盾点やらたくさんあったけど、それをねじ伏せるような面白さや勢いがあったんだがなぁ…
さらに今回からは敵の怪人がヘッダーなワケだが、これも「ヘッダーとは何か」をおろそかにしてきたために、ゴセイジャー側のヘッダーとの相違点(見た目とか)や、敵とはいえヘッダーに対するゴセイジャーの態度とか気になるポイントがたくさん。
そんなこといったら、そもそもゴセイジャーがヘッダーをどう扱ってきたのかってハナシでもあるんだけどさ。
こういう指摘もあるな。
- 劇場版で、アラタは超新星のギョーテンオーの攻撃を受け破損したドラゴンヘッダーを見て無事を確認する以前に「これではゴセイグレートに合体できない」と発言した。
- 第27話で、アグリはゴセイナイトを「所詮ヘッダー」呼ばわり(第46話ではゴセイナイトがさらわれたにも関わらずどこに居るのかを探そうとさえしていない)した。
- 第29話で、ミラクルゴセイヘッダーがチュパカブラの武レドランに囚われたのに関わらず、彼らの心配をせず護星天使たちはスーパーゴセイジャーに変身できないことに危機感を感じていた。
- 第31話で、ハイドはマスターヘッドが自分の身を犠牲にしてゴセイジャーを救ったのに関わらず彼の死を偲ばず、「俺たち、孤立無援か」と自分たちの身を心配するかのような発言をした。
- 第46話で、ゴセイジャーたちはオルトウロスヘッダーのナモノ・ガタリがゴセイヘッダー(今まで自分たちと共に悪しき魂と戦ってきた存在)でありながら、彼を何もためらう様子も無く簡単に撃破した。
戦隊・ライダー:怪人まとめ@ ウィキ - ダークヘッダー
まぁ、ブラジラは立場上、ストーリー展開上、敵だからいいとしても、その彼に従うヘッダーをどう扱うかとかってのは結構大事な部分だと思うんだけどなぁ。
それが再生する角の攻略に終始してしまうのは、もったいない。
再生する角に執着するのも解らなくはないが、その角が実際のところ「何なの?」ってのがね。
描写的に、ナモノ・ガタリが強いのは判る。それを攻略する糸口をどこかに見出す必要があって、それで今回はランディック兄妹にスポットを当てようというのも理解できる。
…が、今回はブラジラとゴセイナイト(付け加えるならマスターヘッド)がメインでよかったんじゃね?
次はハイドがメインかね?
最終的に、マスターヘッドから少しでも納得できる説明があるといいけどなぁ。
とにかく「ゴーカイジャー」が面白いことを祈るばかり…